リアルワールドに浸透するAI

「超知能」との共創が始まる

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多層のクラウドで
リアルタイムの要求に対応

 シスコシステムズの予測では、2020年には500億のデバイスがネットワークに接続されると見込まれています。これらのデバイス群が生み出すビッグデータの多くは、AIに取り込まれて解析され、新たな知見を生み出すでしょう。

 ただし、すべてのデータがクラウド上に集約されるわけではありません。前述したように、ネットワーク回線やデータセンターの容量には限界があります。そこで、ビッグデータをいくつかの階層に分けて管理、解析しようというアプローチが注目されています。

 たとえば、工場で生成されるデータ群の中には、リアルタイムで処理すべきものと、比較的余裕を持って解析できるものがあります。前者の代表例が、安全性に関わるデータです。突発的な事態が起きた時には、機械設備側が状況を瞬時に判断して事故を回避しなければなりません。逆に、製品出荷数やメンテナンス情報のように、日次バッチでも十分に対応可能なデータもあるでしょう。

 高いリアルタイム性が求められる分野では、機械設備や自動運転車のようなリアル世界に近いところでデータを瞬時に処理する必要があります。こうした考え方や手法は「エッジ・コンピューティング」とも呼ばれています。一方、人間の大脳に相当する上位の「クラウド」群は、大量のデータ群に基づいた高度な知識情報処理に適しています。

 さらに、エッジとクラウドの間には、「フォグ」と呼ばれるデータ集約やキャッシュ化、リソースの最適化といった処理機能を担う「中間層」を置くことも提案されています(図表1「エッジからクラウドまでのデータモデル」を参照)。

 

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